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胃腸
肛門科
9:00〜12:00
15:00〜18:00

胃腸肛門科とは

胃腸内科は、食べ物の通り道である食道・胃・小腸・大腸といった消化管を中心に、お腹の不調や病気を診療する専門の内科です。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、不規則な生活など、現代人の生活は胃腸に負担をかけやすいものです。そのため、さまざまな不調が現れる場合があります。

また「少しお腹の調子が悪いだけ」と思っていても、その背後に注意すべき病気が潜んでいることもあります。胃腸に障害をもたらす原因としては、ウイルスや細菌による感染症、機能性疾患、そして良性あるいは悪性の腫瘍など幅広くなっており、その検査や治療には、より専門的で豊富な経験が必要です。症状が長引いている場合や、繰り返している場合には、早めの受診をお勧めします。

次のような場合は、お早めにご相談ください

  • お腹の調子が悪い
  • 腹痛がある
  • 腹部に張りがある
  • 胃がもたれる
  • 吐き気がする
  • 胸やけがする
  • 便秘に悩まされている
  • 急な便意がある
  • 下痢が続いている
  • 血便が出た
  • 黒い便が出た
  • 食欲不振である
  • 急に体重が減った
  • 顔色が悪い気がする
  • 痔で悩んでいる
  • 健康診断で胃腸に異常を指摘された

など

胃腸内科で扱う主な疾患には、以下のようなものがあります

  • 逆流性食道炎
  • 食道カンジダ症
  • 急性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 胃・十二指腸潰瘍
  • 機能性消化管障害(過敏性腸症候群(IBS)、機能性ディスペプシア など)
  • 感染性胃腸炎
  • 急性腸炎(虫垂炎、憩室炎、虚血性腸炎 など)
  • 便秘症
  • 下痢症
  • 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)
  • 食道がん
  • 胃がん
  • 大腸がん

など

胃腸内科で行われる検査・治療

当院では、丁寧な問診を行い、症状や体調に応じて必要な検査を行い、より正確な診断と丁寧な治療を行っていきます。そのうえで、疾患に合わせた薬物治療や生活習慣の改善のサポートなどを行っています。

また胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)や大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)にも対応しており、逆流性食道炎や胃・十二指腸潰瘍の検査、胃がんや大腸がんなどの早期発見に役立てています。胃潰瘍や胃がんの原因と言われるピロリ菌感染の有無などの検査、除菌なども行っています。症状がなくても、40歳を過ぎた方や、ご家族にがんの既往がある方などは、定期的な検査もお勧めしています。

  • 胃腸内科

当院の胃腸内科は、地域に根ざした"かかりつけ胃腸内科"として、地域の皆様の安心と健康を支える医療を目指しています。少しでも「おなかの調子が気になる」「以前より食欲が落ちた」「検査を受けておきたい」と感じたら、お気軽にご相談ください。

痔(ぢ)とは、肛門まわりの血管や粘膜、皮膚に炎症や腫れ、裂け目などが生じることで起こる病気の総称です。成人の半数以上が一度は経験するといわれるほど、非常に身近な疾患です。痔は決して特別な病気ではなく、日常生活の中でのちょっとした習慣や体質によって引き起こされやすいものです。

当院では痔の診療を行っています。痔の治療では、症状や進行具合に応じて、薬による保存的な治療から、日帰りで行える手術までさまざまな選択肢があります。大切なのは、恥ずかしがらずに早めに相談することです。症状が軽いうちに対処すれば、治療も比較的簡単で済むことが多いです。

痔の種類

痔には主に3つの種類があり、それぞれに特徴的な症状があります。

いぼ痔(痔核)

痔の中では最も多いとされているものです。肛門の内側や外側の血管がうっ血してふくらみ、いぼのように腫れた状態になります。内側にできた場合(内痔核)は排便時に出血しやすく、痛みはあまりないことが多いですが、進行すると脱出して戻らなくなることもあります。外側にできたもの(外痔核)は強い痛みを伴うことがあり、日常生活に支障をきたすこともあります。原因としては、長時間の座りっぱなしや、排便時の強いいきみ、便秘・下痢など排便習慣の乱れ、妊娠・出産などが挙げられます。

切れ痔(裂肛)

切れ痔とは、肛門の皮膚が裂けて傷ができている状態です。排便時に紙でこすれたような鋭い痛みがあり、出血を伴うこともあります。傷が繰り返しできると、肛門が狭くなってさらに排便しづらくなる悪循環に陥ることもあります。主な原因は硬い便や便秘による排便時の無理ないきみです。

痔ろう(あな痔)

肛門の奥にある小さな穴から細菌が入り、膿がたまり、やがて皮膚に通じるトンネル(ろう管)ができる状態が痔ろうです。初期には肛門の腫れや発熱、痛みがあり、膿が出ることで症状が落ち着くこともありますが、自然に治ることはなく、時間が経つと慢性的な炎症が続くようになります。原因は、肛門腺に感染が起こることによるもので、再発しやすいのが特徴です。

痔の治療法
いぼ痔(痔核)の治療法

いぼ痔の治療は、症状の程度によって異なります。軽度の場合は、座薬や軟膏などの外用薬で炎症を抑え、血流を改善することで症状が軽減します。また、排便習慣や食生活の見直しも重要です。中等度以上では、ゴム輪を使って痔核を締めて自然脱落させる「結紮術」があります。さらに進行した場合や再発を繰り返す場合には、切除手術が検討されます。近年では内痔核に薬液の注射を打つ、ALTA療法(硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸を用いた硬化療法)が注目されています。

切れ痔(裂肛)の治療法

切れ痔の治療では、まず排便をスムーズにすることが優先されます。食物繊維を多く含む食事と十分な水分摂取で便を柔らかく保ち、便秘や硬い便を防ぎます。加えて、肛門の傷を保護・修復するための軟膏や座薬が使われます。痛みが強い場合は鎮痛剤も併用されます。慢性化して肛門の筋肉が緊張している場合は、筋肉の緊張を緩める塗り薬やボトックス注射を用いることもあります。重症例では、肛門括約筋の一部を切開する外科手術が必要になることもあります。

痔ろう(あな痔)の治療法

痔ろうは自然に治ることがないため、根本的な治療には手術が必要です。炎症が強い急性期にはまず膿を出す処置を行い、症状を落ち着かせます。症状増悪時や手術が必要な場合には提携大学病院へご紹介をさせて頂く場合がございます。

痔の予防

痔を予防するためには、日々の生活習慣を見直すことが重要です。まず、排便習慣を整えることが大切です。便秘や下痢を防ぐためには、バランスの取れた食事を心がけ、とくに食物繊維や水分を十分にとるようにしましょう。また、長時間の座りっぱなしや立ちっぱなしを避け、ときどき体を動かして血行を促すことも効果的です。排便時に強くいきまないようにし、トイレで長時間座り続けることも避けましょう。さらに、肛門まわりを清潔に保ち、刺激の少ない温かいお湯での入浴なども痔の予防や症状の緩和に役立ちます。

胃カメラ

胃カメラとは、正式には上部消化管内視鏡検査と呼ばれるものです。口または鼻から細く柔らかいチューブ状の内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の内部の粘膜の状態を直接観察する検査です。疑わしい病変を発見した場合は、付属する鉗子で組織を採取し、生検を行うことも可能で、胃潰瘍や胃がん、逆流性食道炎、ポリープなどの早期発見・診断に非常に有効です。

胃カメラ検査は有効な検査なのですが、つらい、というイメージを持たれていることも多く、検査をためらっている方もいらっしゃるでしょう。当院では、苦痛を最小限に抑えるよう配慮した検査を行っており、ご希望に応じて経鼻内視鏡による検査(おえっとなる嘔吐反応が起きにくい)や、鎮静剤(ほぼ眠った状態で検査が行えるもの)を使用した検査も可能となっています。

胃カメラ検査の役割

食道や胃腸の病気は、初期の段階ではほとんど自覚症状がないことが多く、気づいたときには進行しているケースも少なくありません。胃カメラ検査によって、わずかな異常を早期に発見することで、治療の選択肢が広がり、完治の可能性も高まります。胃カメラは、胃がんなどの重大な疾患の予防・早期治療につながる、大切な健康管理の役割を担っている検査です。

以下のような場合に、胃カメラ検査をお勧めします
  • 胃の痛みや胃もたれなどの不快感が治まらない
  • 吐き気が続いている
  • 胸やけや、喉がつかえた感じがする
  • 食欲がない
  • 体重が減少した
  • タール状の黒色便が出る
  • 慢性的な貧血がある
  • 胃がんの家族歴がある
  • 健康診断のバリウム検査などで異常が指摘された

など

上記のような症状がなくとも、胃がんや食道がんが増え始める40歳以上になりましたら、定期的な検査を受けることをお勧めします。お気軽に当院までご相談ください。

胃カメラ検査は、主に以下の場合に有効です
  • 胃がんや食道がんの早期発見
  • 胃ポリープの発見や、病変部の組織を採取しての検査(生検)
  • 胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の有無や進行度合いの確認
  • 逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの有無や進行度合いの確認
  • ピロリ菌に感染しているかどうかの診断
  • 胃痛や胸やけ、吐き気の原因の検査
  • 貧血の際の消化管出血の有無の確認
  • 黒い便がみられた場合の消化管出血の有無の確認
胃カメラ検査の流れ
診察・ご予約
胃カメラ検査では、まず事前に外来で受診していただき、問診・診察を行います。そのうえで検査日を決定し、検査前に服用する下剤の説明や、注意事項をお伝えします。お電話やwebからの予約は出来ませんのでご注意下さい。
検査前日の注意点
前日の夕食は21時までに済ませていただきます。なるべく消化の良い食事をお摂りください。アルコールや刺激物の摂取はお控えください。
当日の注意点
検査当日の朝は絶食でご来院ください。水分は水のみ少量摂取可能です。鎮静剤を使用する場合は、お帰りは車やバイク、自転車の運転はできませんので、公共交通機関もしくはどなたかの送迎にてご来院ください。
検査前の準備
まず問診や血圧測定などを行い、体調を確認します。検査可能となりましたら、喉の麻酔(スプレー)や、ご希望に応じて鎮静剤の使用を行います。鼻からの挿入をご希望の方には、鼻の通りをよくする薬の噴霧や、鼻用の麻酔を行います。
検査開始(所要時間:約5〜10分)
検査着に着替え、検査台に横になっていただきます。医師が内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の内部を丁寧に観察します。検査の際、胃に空気を送り込んで、検査をしやすくします。必要に応じて組織を採取(生検)する場合もあります。
検査後のご説明
撮影した画像を見ながら、医師が結果を説明します。鎮静剤を使用した方はしばらく院内にて休んでからご帰宅いただきます。
検査後の注意事項
  • 検査後1時間は飲食をお控えください
  • 喉の麻酔が切れるまでは熱い飲み物や刺激物を摂らないようにしてください
  • 鼻から挿入した方は、しばらく鼻を強くかまないようにしてください
  • 鎮静剤を使用した場合は、院内にて30分ほど休んでいただきます
  • 鎮静剤を使用した場合、当日はご自身で、車、バイク、自転車の運転はできません
ピロリ菌検査について

胃痛などがある場合、ピロリ菌の感染が疑われます。胃カメラ検査では、検査中に胃の組織を少量採取し、培養法や鏡検法、迅速ウレアーゼ法などでピロリ菌の有無(感染)を判定することができます。ピロリ菌は胃がんや胃潰瘍の原因となるため、早期発見・除菌治療が大切です。詳しくは医師にご相談ください。

大腸カメラ

大腸カメラとは、正式には下部消化管内視鏡検査と呼ばれるもので、肛門から内視鏡(カメラ付きの細いチューブ)を挿入し、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸、肛門など、大腸全体を観察する検査です。ポリープやがん、潰瘍性大腸炎、クローン病など、さまざまな腸の病気の発見・診断ができます。

大腸カメラ検査では、痛みや不快感をおぼえる場合もありますが、当院では、ご希望に応じて鎮静剤(ほぼ眠った状態で検査が行えるもの)を使用するなど、大腸カメラの苦痛に配慮した検査を行っており、リラックスして受けていただける体制を整えています。

大腸カメラ検査の役割

大腸がんは食の欧米化に伴って近年増加しており、日本人にとって非常に身近な病気です。がんによる死亡数では、男性が肺がんに次ぐ2位、女性では1位となっています。ただし大腸がんは大腸ポリープの段階で対処すれば、予防できるものもあります。大腸カメラでは、早期の小さなポリープも発見でき、検査中に切除することも可能です。大腸カメラには大腸がんを“予防する”という役割も担っています。

以下のような場合に、大腸カメラ検査をお勧めします
  • 便に血が混じっていた
  • 黒っぽい便が出た
  • 便秘や下痢が続いている
  • お腹の痛みや張りが続いている
  • 最近、便が細くなった
  • 残便感がある
  • 健康診断で便潜血陽性と診断された
  • 過去に大腸ポリープを切除したことがある
  • 大腸がんやポリープの家族歴がある

など

とくに便潜血陽性と診断された方、血便・便通異常のある方は、お早めに大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。また家族歴のある方、症状などはなくても40歳以上の方には、定期的な検査をお勧めしています。

大腸カメラ検査は、主に以下の場合に有効です
  • 大腸がんの早期発見
  • 大腸ポリープの発見や切除
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)の診断
  • 下痢や便秘、腹痛の原因の検査
  • 血便や貧血の原因の検査
  • 過敏性腸症候群や腸内の異常の確認

など

大腸カメラ検査の流れ
診察・ご予約
大腸カメラ検査では、まず事前に外来で受診していただき、診察を行います。そのうえで検査日を決定し、検査前に服用する下剤の説明や、注意事項をお伝えします。お電話やwebからの予約は出来ませんのでご注意下さい。
検査前日まで
検査3日前から、なるべく消化の良い食事をとるようにし、食物繊維の多いもの、粒状のもの、海藻類、キノコ類、脂っこいものは避けるようにしてください
検査前日
前日は消化の良い食事(事前に検査食を購入していただく場合があります)をとり、21時以降は絶食です。就寝前に事前にお渡しする下剤を服用していただきます。
検査当日(朝)
当日は朝から絶食です。また前処置として、早朝から下剤を飲んでいただき、腸をきれいにします。ご不安な方は院内での前処置も可能です。
当日の注意点
鎮静剤を使用する場合は、お帰りは車やバイク、自転車の運転はできませんので、公共交通機関もしくはどなたかの送迎にてご来院ください。
検査開始(所要時間:約20〜30分)
検査着に着替え、検査台に横になっていただきます。医師が肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内部を丁寧に観察します。検査の際、大腸に空気(二酸化炭素)を送り込んで、検査をしやすくします。必要に応じてポリープ切除や組織採取(生検)を行います。
検査後のご説明
検査画像を見ながら医師が結果を説明いたします。鎮静剤を使用された方は、院内でしばらく休んでからご帰宅いただきます。
検査後の注意事項
  • 検査後1時間は飲食をお控えください
  • 鎮静剤を使用した場合は、院内にて30分ほど休んでいただきます
  • お腹に張りを感じることがありますが、時間とともに落ち着きます
  • 鎮静剤を使用した場合、当日はご自身で、車、バイク、自転車の運転はできません